「天災と人災」
東日本大震災からはや1年5ヶ月が経過し、日本は復旧・復興に向けやっと大きく動き始めた。大きな震災が起こり、多くの尊い命が奪われるたびに自然の猛威の前で人間はかくも無力なのかと思い知らされる。しかしこれまで何度も何度も困難に遭遇しながら、国民はそれを克服し、さらなる発展を遂げてきた。
日本経済はグローバル化に伴う円高、昨年の大震災、原発問題、消費増税、さらなる景気低迷、不安定な政局へと動いている。
常に時代の流れの中にあって、ここは官民協力し、的確な対策に向け一丸となって不屈の精神で乗り越えねばならない。
また今後想定される大震災には「本気の備えと訓練」が必要である。
尖閣諸島や北方領土問題など国際的な緊張を避ける知恵を絞ることも重要であると共に、陸・海・空の自衛隊能力のさらなる向上も求められる。
地球上の災害には「天災と人災」がある。天災に対する十分な対策を講じておかなかった場合にも人災といえる。
最も大切なことは「天災への備え」と「人災の削減」だ。
人間のエゴと驕りが生む最大の行為は戦争だ。生物の中でも知恵があると言われている人間が地球資源を消費し環境破壊を進めている。
このあたりで本気で「地球の延命」を考えないと不安が大きくひらめく。
日本は広島・長崎に原爆を落とされた唯一の被爆国。核の悲惨さも十二分に知っている。だからこそ世界平和を実現する為、人類が二度と戦争の惨禍を繰り返さないように日本がもっと力強く世界へ発信してもよいのではないか。
それは日本の役割のような気がしてならない。
人類が二度と戦争の惨禍を繰り返さないようにとの願いを込めて創設された「ユネスコ憲章」の前文には素晴らしい文章が。
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」
人類が地球上のあらゆる生物との共存、世界平和、地球と宇宙銀河大系の保全・安定がいかに大切かを気付き始めたら、私はこの上ない喜びを感ずるであろう。
「写真は中央アルプス・千畳敷・標高2,612m日本最高所駅」 |